漢方を活用した更年期障害治療について


女性であれば避けて通ることが難しい更年期障害。

 

閉経後のホルモンバランスの乱れにより、自律神経が乱れ、ほてりや頻繁なめまい、イライラといった広範囲にわたって症状が出ますが、個人によって出る症状や重さに違いがある事でも知られています。

軽い症状であれば食事療法や運動療法といった対処方法でうまく付き合っていくことができますが、重度になるとうつ症状等、日常生活に支障をきたす場合も出てきます。

そういった症状に対して、西洋医学から生まれた薬物ではなく、漢方薬を使って治療を行う方法があります。
漢方薬と書くと、中国のイメージが付きまとうかもしれませんが、日本の漢方は日本人の体質や風習、手に入る材料に合わせ、独自に進化してきた医薬に分類されます。

 

更年期障害と名前が付く前から、女性たちに処方されてきた歴史があります。

  • のぼせや冷え、疲れやすさには当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)
  • 精神不安や不眠の改善に加味逍遙散(カミショウヨウサン)等

症状によって各種を組み合わせ、自分の体質、症状に合った薬を用意することができます。

 

 

大切なのは自分にどんな症状が出ているのか把握することです。

先にも述べましたが、更年期障害の範囲は非常に広範囲であり、多少の症状、気のせい、よくある事と、自分で片づけることなく、医師に伝えることが大切です。
些細な情報も治療にとっては重要な手掛かりになるからです。
伝え洩らしがないように、メモを取ればより確実です。メモが難しいならボイスレコーダーを使っても良いでしょう。
また、漢方治療を始めたら、どういった変化があるか、副作用がないか等を見る目安にもなります。
更年期障害の症状と漢方薬、体質との付き合い方を見つけるのが、治療の道となります。