鉄分不足症状はこんなふうに進んでいく。
鉄は赤血球(血の赤い色がそうです。)の原料であり、人間が生きていく上でとても大切なものです。
私たちは身体の中に
- 成人男性で体重1kg当たり50mg
- 女性では体重1kg当たり35mg
の鉄をもっています。体重50kgの女性だと2.5gの鉄が体内にあるということ。
ほんの少しといえばほんの少しですね。
鉄の貯金を食いつぶす
鉄の70%はヘモグロビンを作っていて、酸素を運ぶ仕事をしています。残り30%は肝臓や脾臓、骨髄などに貯蔵鉄としてたくわえられています。鉄の貯金ですね。
鉄はどんどん消化されたり、使ってしまって排泄されたりするわけではありません。
鉄量70%をしめるヘモグロビン(赤血球)は寿命がきてもまたリサイクルされます。
体外に汗や尿などで排泄される鉄量は1日わずか1mgにすぎません。
鉄は体とても大切な栄養素なので、体内の鉄量を減らさないような仕組みになっています。
ところが体が成長するときには鉄も多く使われるし、女性は生理などよって鉄を失うのです。
思春期や生理の始まる頃には鉄は足りない状態になることが多いです。そんなときはどうするか?ためていた「貯蔵鉄」をつかって、なんとかします。
ギリギリで運用してるにもかかわらず、この時期にダイエットをしたりして、鉄がはいってこないことになると、貯蔵鉄もなくなって鉄欠乏性鉄分不足になります。
鉄分不足は
- 鉄が足りなくなる
- 溜めていた鉄をくずしながらなんとかやる
- 溜めていた鉄もなくなる
- 鉄分不足
というふうに進みます。
逆に言うと、鉄分不足になったら、鉄を補給したからといってすぐに鉄分不足がなおるわけではないんです。なので、ふだんから鉄分不足にならないようにすることが大切です。