免疫は身体に備わっている防御機能
免疫とは、体内にウイルスを始めとする病原体などの異物が侵入してきた場合に、それを排除することで身体を守ろうとする身体に備わっている防御機能のことです。しかし、この免疫という身体の防御機能にも、獲得免疫と自然免疫という二種類のものがあるのです。
獲得免疫と自然免疫のちがい
・獲得免疫は、過去の記憶に頼るものであって、強力でその効率が高い
・自然免疫は、こうした過去の記憶に頼ることなく、体内に侵入してきたウイルスなどの病原体を排除する防御反応のことを言うのです。
本来身についている免疫機能が自然免疫
すなわち、以前に病原体などと戦ったことがなくても、身体に生来自然に備わっている防御機能のことを、自然免疫と呼んでいるのです。
若年者であるほど、この自然免疫機能が良く維持されている
この自然免疫は、自然抗体や補体、デフェンシンという抗菌物質、といった物質によって担われています。この自然免疫に対して、獲得免疫とは、その名の通りに過去の記憶によって獲得された防御機能であるために、その抵抗力は非常に強いものとなっているのです。
学習する免疫機能「獲得免疫」
過去に一度戦ったことのある病原体やウイルス、がん細胞などの具体的なデータを記憶していることで、それに対する具体的な抵抗力を作り出しているために、その防御能力は非常に強力なものになっているからなのです。これはTリンパ球が中心となって、免疫の記憶機能を働かせることで成り立っている機能です。
このことは、コンピューターウイルスに対するワクチンソフトのことを考えてみれば、とてもわかりやすいでしょう。
ワクチンソフトが強力なのは、個々のコンピューターウィルスの特性を解析することで、それに対する具体的な防御力を備えることになったためですから、これは過去の記憶による獲得免疫のメカニズムをそのまま応用したものとなっているのです。