免疫不全症候群の症状

免疫不全症候群の症状

この病気は人間が基本的に備えている外部からの侵入に対抗する機能である免疫の機能が弱くなる、あるいは失われてしまうという症状です。免疫というのは細菌やウイルスの侵入に対して抵抗するための重要な機能です。この機能が弱くなる、あるいは失われてしまうのがこの病気の症状ですが、免疫機能が弱体化することによりあらゆる外敵からの攻撃に無防備になってしまうため深刻な問題になります。

 

先天性免疫不全と後天性免疫不全

生まれつき免疫が機能しない免疫不全症候群の人もいますが、後天的に免疫の機能を失う人もいます。深刻な感染症であるエイズはその正式名称を後天性免疫不全症候群と言い、エイズウイルスによって免疫機能を失ってしまうのがこの病気の問題です。免疫不全症候群という病気そのものが何らかの重篤な症状を作り上げることはありません。もしも無菌室のような環境にずっといることができればそれほど問題はないでしょう。しかし通常の生活をしていれば当たり前のように発生する様々な感染症に対して極度に弱くなってしまうため様々な病気が併発しやすく、また重篤な問題になりやすいのです。

 

免疫不全感染症

感染症にも色々ありますが、中耳炎、副鼻腔炎、気管支炎、肺炎などはかかりやすいことで知られています。これらの病気を何度も繰り返し、長引き、また重篤化しやすい傾向があります。
生まれつきの先天性免疫不全症候群の場合には生後半年あたりから感染症に繰り返しかかってしまうようになります。このような感染症については日和見感染症という呼び方をします。後天性免疫不全症候群であるHIVなどでも同様の症状が見られ、生活をする上で大きな問題になっています。